会長あいさつ

高等学校文化連盟 全国美術・工芸専門部会長
荒井 篤(東京都立東久留米総合高等学校長)

移ろいゆく季節の中で、高校生の皆さんは、日々その澄んだ感性を働かせながら、新たな美を発見し、充実した創作活動に取り組んでいることと思います。

また、高等学校における美術・工芸の振興と発展にご尽力いただいておりますすべての皆様に、心よりお礼申し上げます。

令和5年7月29日から8月2日までの期間、鹿児島の地に全国各地から高校生が集い、「47の結晶 桜島の気噴にのせ 紬げ文化の1ページ」の大会テーマのもと、第47回全国高等学校総合文化祭が開催されましたこと、専門部会長として大変うれしく思います。とりわけ、全国の都道府県を巡って開催されてきた全国高等学校総合文化祭がついに一巡し、47年をかけて日本の隅々までその思いが受け渡され、鹿児島の地で大きな区切りを迎えたことも感慨深く感じました。

前回の〈とうきょう総文2022〉では、新型コロナウイルスの感染拡大に対し、最大限に感染防止に努めながら、対面での大会に大きく踏み出しました。しかしその後も第7波、第8波と大きな感染拡大が繰り返され、〈2023かごしま総文〉の準備に携わった関係者の皆様や、生徒実行委員会の皆さんは不安と闘いながら、それでも希望を持って準備を進められたことと思います。

私たちはかつてない体験を重ね大きな代償を払いましたが、新たな困難には新しい発想で対応しながら、こうして乗り越えてきました。それは私たちがどんな時でも繋がりを大切にし、互いに励まし合い、大会テーマにあるように全国の仲間と思いを紬いできたからこそ出来たことです。 そしてこれまで以上に、こうした人と人との出会いの大切さを知り、それが大きな力になることに気がつきました。

この大会をきっかけに、鹿児島の方々の温かさや、桜島の心の底から湧き上がるような魅力や、奄美大島をはじめとする鮮やかで力強い自然の魅力を感じることができました。日差し、風の肌ざわり、雨のにおい…。大きく日本を変えていった歴史の舞台に、自分たちも立っているのだと言う実感も全身で感じ取りました。

生徒交流会では素敵なお土産ができました。「オッのコンボ」作りをきっかけに、全国の仲間が交流し、互いの創造性を尊重し、互いの表現に感動し合う姿は美しいものでした。皆さんも美術・工芸に取組んできて本当に良かったと、深く感じたことでしょう。

結びに、開催にあたりご尽力いただきました、鹿児島県高等学校文化連盟美術・工芸専門部をはじめとする関係者の皆様、本大会の運営を支えていただいた、すべての方々に感謝申し上げますとともに、「かごしま総文」の思い、願い、心が、清らかな流れとなって「ぎふ総文」につながっていくことを切に願い、お礼のご挨拶といたします。